「利益」ではなく「キャッシュフロー」が大事。

「利益」ではなく「キャッシュフロー」が大事。

 経営で最も大事なのは何でしょうか?「利益だ!」と、声高々に唱える社長さんや起業家は多いと思います。しかし、本当に安定した経営を求めるなら、利益を見てはいけません。

 なぜ、利益を見てはいけないのでしょうか?理由は利益は嘘をつくからです。例えば、最近、何かと問題になった東芝。この会社は「利益」はきちんと出ていたのです。

 ところが、その利益は「嘘」でした。いわゆる粉飾です。お化粧をしていたのです。このように、利益は「お化粧」が出来てしまいます。

 

 他の例では、「売掛金」も利益と経営の安定性が連動しなくなる不思議な要因の一つです。例えば、何か商品を売ったとして、すぐに現金をいただける場合もあれば、「掛け」で何ヶ月後かにいただける場合もあります。その間、帳簿では「売上」として計上します。

 もし、現金を回収することなく、期が終了したとしましょう。すると、このまだ未回収の売上は利益の一部としてきちんと計上しなければなりません。まだキャッシュが入ってきていないにも関わらずです。

 

 もう一つ、「利益」を追ってはいけない例をあげましょう。「減価償却」です。減価償却も利益が歪められる要因の一つです。例えば、物を買った時に、何年で償却するか?定額法と定率法では償却スピードは変わってきます。償却スピードが変わるということは、利益の数字も変わるということです。

 つまり、「利益」というのは、当てにならない数字なのです。しかしながら、多くの経営者、社長、起業家は、決算書のどこを見るでしょうか?まず「利益」を見てしまうと思うのです。これが経営をおかしくさせる要因になります。

 

 では、いったい、私たち起業家や投資家は何を見れば、何を追えばいいのでしょうか?結論を申し上げるなら「キャッシュフロー」なのです。ファイナンスの世界では、「キャッシュは事実」という格言があります。キャッシュフローはなかなか嘘をつけないのです。

 例えば、現金で100円の商品を仕入れたとします。それを200円で「掛け」で販売したとしましょう。場合、100円のキャッシュは出て行っていますから、キャッシュフロー上では、100円のマイナスなのです。どんなに売ろうが、「キャッシュ」を回収していなければ、マイナスなのです。ここが、利益を重視する「会計」思考と、キャッシュフローを重視する「ファイナンス」思考の大きな違いの一つです。

 

 話を身近にして、持ち家を3000万円で買ったとしましょう。「持ち家」は「資産」でしょうか?会計上は「資産」として計上します。しかし、ファイナンスの世界では、3000万円が「キャッシュアウト」しています。

 そして、今後、持ち家を自分で使い続ける限りは「キャッシュイン」もありません。キャッシュフローは常に「マイナス」のままです。だから、ファイナンスの世界では、持ち家は「負債」なのです。

 このように、安定した経営を求めるなら、見るべきは「利益」ではなく、「キャッシュフロー」です。利益という言葉に惑わされないようにしましょう。利益は嘘をつくことができますから注意が必要です。

レジェンド・オンライン編集部

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