社長が出社しないと会社は伸びる。

社長が出社しないと会社は伸びる。

 昨日、顧問先から嬉しい報告をいただきました。「8月はまだ一度も会社に出社していません。」と。つまり、社長が出社しなくても伸びる会社になったということです。
 
 ちなみに、今まではこの社長さんは「社長は毎日出社すべき」という価値観を当たり前のように持っていました。世の中の大半の社長さんがそうだと思います。社長が率先して背中を見せるべし。率先垂範と。

 しかし、経営相談を続けるうちに、それは「とらわれ」でしかない、とこの社長さんは気づいたのです。出社しなくても伸びている会社はこの世にごまんとあります。思考の自由度が広がり、そこに気づいたのです。

 社長が出社しないでも伸びる会社、伸びない会社、どこにちがいがあるのでしょうか?それにはまず、会社には出社して伸びる時期と、出社して伸びない時期があることを知らねばなりません。

 出社して伸びる時期は「創業期」です。冒険当初になります。創業期は試行錯誤の時期ですから、起業家や社長がビジネスを切り盛りしなければキャズムを乗り越えられません。新しいアイデア、新しい商品、新しい取引先、新しい顧客、新しいシステム導入など。起業や新規事業とは、RPGのダンジョンと同じで、行き止まりに何度もぶつかりながら方向転換し、ようやく財宝にたどりつくものです。この時期は、「勇者」として、パーティーや仲間を導かねばなりません。

 が、一度、ダンジョンをクリアしたらどうでしょうか?今度は「勇者なし」で冒険を任せねばならないのです。勇者はダンジョンのマップをすでに持っています。出てくるモンスターもよくわかっています。

 だったら、この時期は、「勇者なし」のパーティーで冒険させた方がいいのです。その方が、戦士や僧侶、魔法使いなどの他のプレイヤーたちが成長します。もらえる経験値も多くなります。中には新しい勇者が生まれることもあるのです。社長は彼らの成長の邪魔をしてはいけません。

 このパラダイム転換が大切で、ここをなかなか受け入れられない起業家は多い。なぜなら、起業家や社長は、「自分の存在」を確立したくて起業する人が多いからです。いわゆる自己承認欲求です。

 例えば、リストラされて見返したい、フラれた恋人を見返してやりたい、親に認められたい、有名になりたい、モテたい・・・などなど。この強い自己承認欲求が起業当初は役立つが、ある時期からは邪魔をするのです。気をつけなければ社内の成長を阻む原因となってしまいます。

 180度の思考の転換が必要です。人格の急変革を起こさねばならないので、大変な難儀ではあります。しかし、これができるようになると、社内は成長し、会社はさらに伸びるし、起業家の時間が作れるようになり、新しいビジネス作りやそのための勉強、研究などに時間を費やせるようになります。

 もちろん、起業時には我慢していた趣味や遊びなどの時間も作れるようになります。そして、この体験が実は次のビジネスチャンスにつながったりします。

 ただし、「自分でダンジョンをクリアする」という、課題をクリアしていないのに社内を留守にしたり、社員に経営を任せてはなりません。

 この課題をクリアせずにバトンタッチしても会社はひっちゃかめっちゃかになってゲームオーバーになってしまうから注意が必要です。

 あと補足ですが、危機時は社長が舵取りをせねばならないことは言うまでもありません。飛行機などでも普段はオート操縦でも危機時は自分で舵取りをするのと同じ原理です。

レジェンド・オンライン編集部

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