今すぐ投資すべき「節税商品」とは?7項目に分けて考える。

今すぐ投資すべき「節税商品」とは?7項目に分けて考える。

今週は「節税強化」週間。

ということで、前回『最大にして最高の節税は「ガンガンいこうぜ!」である。』、前々回『節税をしないのは協力者への冒涜である。』に引き続き、節税三部作の最終章となります。

 第三部では、具体的な戦術方面へと階層を現実世界に近づけていきます。もっとわかりやすくいえば、「じゃあ一体なにすればいいんだよ!」ということへの解です。では、いったい、どのような「武器」を買うことが、最大の節税になるのか?

ズバリ、以下の順です。

1)自己投資
2)顧客獲得への投資
3)設備投資
4)人材への投資
5)節税商品Aクラス
6)節税商品Bクラス
7)無駄遣い

順に説明します。

1)自己投資

 自己投資というと、なんだか、近年、チープな印象であまり使いたくない言葉なのですが、実は、これが最強の節税商品になります。自己投資というと、自分の能力を伸ばすための投資です。

 例えば、セミナーにいってコミュニケーション能力を磨いたり、経営の勉強に勤しんだり、ファイナンスの知識を習得したりなど。これらが、最強の投資なワケは、ほぼ半永久的に使い回しが可能な投資だからです。ドラクエでいえば、「経験値」や「覚えた呪文やスキル」が二度となくならないのに似ています。(ただしドラクエ11等では一旦忘れるイベントがあるので必ずしもそうとは言えないが)

 一度、頭の中に入れてしまえば、基本的には誰も抜き出すことはできません。例えば、簿記や会計の知識を詰め込んだとします。これらは、決算の度、どっかの会社に投資する度にその知識を何度でも繰り返し流用可能です。そこに使用料金はいっさいかかりません。タダです。

 しかも、嬉しいことに、基本的にはこの自己投資は全額非課税の経費にできてしまいます。例えば、1,000万円の利益が残って、1,000万円分の自己投資をして脳をアップデートしたとします。すると、利益は0として、税金を納めなくてよくなるのです。

 しかしながら、そのアップデートのおかげで、来年は2,000万円の利益が残るかもしれません。こんなおいしいリターンが得られる投資にも関わらず、自己投資は全額非課税なのです。これほど美味しい節税商品はありません。

2)顧客獲得への投資

 2番目に優先すべきは顧客獲得への投資です。顧客獲得への投資とは何か?例えば、広告などがイメージしやすいでしょう。これも大変リターンの高い投資であり、節税商品です。

なぜか?例えば、手元に1000万円の利益が残ったとします。放っておけば、ここに税金が約3~4割かかります。ということは、手元に最終的に残るのは6~700万円です。

 が、広告費で1000万円使ったとします。この場合、基本的には全額が経費として認められます(その期に使うことが前提)。そしたら、利益は0になるから税金はかかりません。

 しかし、広告によって、顧客リストなどが資産として残ります。例えば、来期以降、その顧客リストにダイレクトメールなどを打てば、いつでも、好きな時に売上に転換できる可能性が高くなるのです。いわゆる利益の先送りになります。だから、広告費などの顧客獲得費用は大変利回りのいい投資であり、節税商品なのです。

3)設備投資

 これは例えば、パソコンを買ったり、工場の機械を買ったり、飲食店の改装をしたりするのがそれにあたります。これも、商品力が高まることで、お客満足度を上げたり、価格に反映させることができるので、比較的良い投資といえます。

 が、なぜ、1番目や2番目でないかというと、「一発で経費にできない可能性がある」からです。例えば、平成29年度の税制では、30万円以上の設備投資は一発でその年に経費に計上できません。

 具体的には減価償却費として、何年かに分けて経費計上する必要があります。1,000万円の投資をしても、1年に100万円ずつで10年間にわけて経費計上するなど。これによって、キャッシュフローが悪くなる可能性があるから注意が必要な投資であり、節税です。

4)人材への投資

 これは、採用をしたり、社員教育したりする投資です。これも比較的リターンが高いが、ネックなのは、辞められる可能性があることです。辞められたら投資は無駄に終わります。これが経営者としては痛いところです。

 だからこそ、大企業などは「大数の法則」に則って、大量採用し、確率的に一定数が残ればいいと考えて採用するわけです。中小企業はこれができないから痛いですね。が、ここは従業員との接近戦で人間関係を密に築き、それを防ぐことができれば、かなり良い投資であり節税となります。研修費用なども基本的には経費計上可能です。

5)節税商品Aランク
6)節税商品Bランク
7)節税商品Cランク

 ここで、ようやく、世間一般である節税商品が出てきます。自己投資、顧客獲得への投資、設備投資、人材投資をしても、なお、利益が残ってしまう・・・この段階で、節税商品を考えればいいのです。

 で、節税商品をランク付けすると、Aランクとは、比較的簡単かつ、将来「増えて」返ってくる可能性が高い節税商品のことです。

 例えば、小規模企業共済は、将来数%だが増えて返ってくる可能性がありつつ、全額経費計上が可能な商品です。掛け金は月額1,000円~70,000円まで。つまり、最大年間84万円まで非課税にできます。しかも、国が認めているのです。

 ただし、デメリットは20年間のしばりがあること。20年間投資しなければ100%以上になって返ってきません。

 そのほか、Aランク商品としては、中小企業倒産防止共済、401k(最近はideco笑)なども、やり方にもよりますが、100%以上になる優れた節税商品です。国も認めています。例外として、個人になるが、国民年金基金もこれらと同等です。

 補足として、たまに、「年金を払いたくない」という経営者もいますが、年金はかなり優れた節税商品です。よく将来年金は減るとかいう人がいるが、減ったっていいのです。たとえ、将来もらえる年金が支払った分の6割になったとしましょう。

 が、どちみち、手元に残しておいたら、税金で4割もってかれると考えれば、差し引きゼロです。要するに、単純に4割減額までは「勝ち」な節税商品ともいえます。

 次にBランクの節税商品ですが、これは、「将来減って返ってくるが、税金を払うよりはマシ」というものです。メジャーなのが生命保険などによる節税。これがBランクになります。

 最後はCランクの節税で、車など、本業にはほとんど関係ないかもしれませんが、一応、経費として認められるものです。これは実業家としてはあまり美味しい投資や節税とは言えません。

 長くなりましたが以上です。一度には吸収できないかもしれませんおで、ブックマークしたりして、読みたい時、読むべきタイミングの時に見直したりしていただければ幸いです。税の知識はあるかないかで経営の効率、いや、生き方そのものが変わってきます。

 また、最後に補足になりますが、当然ながら、詳細な税の仕組みについては、税の専門である税理士さんに必ずお聞きください。税制は毎年変わる複雑なものです。プロの税理士に相談することが何よりも重要になります。

鷲津辰巳

ファイナンシャルプランナー。小規模企業経営者向けに資産形成などのファイナンシャルプランニングを行っている独立系FP。著名雑誌にて「お金の専門家」として監修紹介されるなど、多方面で活躍中。

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