一気にコケるリスクを排除する「事業ポートフォリオ」という考え方。

一気にコケるリスクを排除する「事業ポートフォリオ」という考え方。

昨日、顧問としてあるクライアントの相談を受けていました。その際、興味深いお話がありました。守秘義務がありますので、かなりボカして書きますがご了承ください。

どういう話かというと、あるフランチャイズビジネスで大成功している実業家のお話です。そのフランチャイズはコンビニや弁当屋、清掃サービスなどと想像していただければ、よりイメージしやすいかもしれません。

仮にAさんとしましょう。Aさんの勝つための戦略は大まかに言って「エリア集中戦略」です。あるエリア(地域)に特化して、集中出店していくのです。セブンイレブンなどが得意とする「ドミナント経営」といってもよいでしょう。

エリア集中戦略のメリットは、色々あります。まず第一に、「知名度が上がる」という点です。例えば、近所に多数の同じ看板の店がある想像してみてください。否が応でも目に付きます。これが結果として、広告費などの顧客獲得コストを抑えることにつながります。

第二のメリットは、「供給コストが下がる」という点です。近所にお店が集中していれば、食料や事務用品、もしくは、商品などの供給が楽に効率的になります。

例えば、セブンイレブンの弁当がなぜうまいか?の定説は、近くに店舗が集中しているため、温かくて新鮮なまま商品を供給できるからです。

これと同じことが起きます。物資ではありませんが、人材でも同様です。

「隣の店舗で人が足りなくなった!」

といった不測の事態でも、店舗が近ければすぐに回せることができます。もし、遠くの店舗なら交通費や移動時間がかかるため、割高になってしまうかもしれません。「エリア集中戦略」には、このようなメリットがあります。Aさんもまさにエリアを集中戦略で急成長をしていったわけです。

ただ、弊社が気になった点は、「リスク」の面です。エリア集中戦略にはリスクもあります。それは、「そこがコケたら全部コケる」というリスクです。

投資の格言に「一つのかごにたまごを全て盛るな」があります。一つのかごに卵を全て盛ると、「かごを落としたら全部割れてしまうので危険だ」という例えです。まさに、エリアも集中させると、このリスクが高まります。

例として、東北大震災を思い出してみてください。もし、福島や宮城に店舗を集中出店していたらどうなっていたでしょうか?残念ながら全て一気にコケてしまいます。これが集中させることの「リスク」です。私はAさんの話を聞いていて、この「リスク」について頭がよぎりました。

ただし、ゼロから成功するためには「フォーカス」戦略は有効です。いえ、むしろ、「フォーカス」「集中」以外に、ゼロから成功する方法はないと言えます。集中以外に突破口を開くことはできないのです。だから、起業時や新規事業立ち上げ時は一点集中することが大事です。

しかしながら、ある程度まで事業を拡大させたら、今度は「ポートフォリオ」という考え方も重要になってきます。事業はいつ何が起こるかわからないのです。あえて、相関関係のない事業をポートフォリオに入れることで、リスク分散も図っていかなければなりません。一つのかごに卵を盛ってしまい、全て割れることだけは避けなければならないのです。

だから、Aさんの話を聞いた時、Aさんほど成功しているのだったら、そろそろ、非効率ではあるかもしれないが、「ポートフォリオ」の考え方も取り入れていった方がいいと私は思いました。

例えば、エリアを分散する、わかりやすくいえば、九州だけでなく、関東や東北でも出店するなど。もしくは、エリアは分散しないで「お店の種類を分散する」など。ネットショップなどを開業してみるのもよいかもしれません。相関関係がないほど、安定度は増します。

そうして、「ポートフォリオ」を組めば、確かに最大効率は落ちますが、その分「リスク」も下げられるのです。直接Aさんのことは知らないので、伝えることはできませんが私たちはこの事例から多くを学ぶことができるはずです。

ある程度成功するまでは「フォーカス」が最重要ですが、ある程度の成功を収めたら次は「ポートフォリオ」の考え方が課題になってきます。参考にしてみてください。

レジェンド・オンライン編集部

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