
マーケティングとブランディングのちがい。
近年よくブランディングという言葉を耳にします。が、ブランディングとは一体何でしょうか?マーケティングの違いは?これを理解しなければ、あなたのビジネスは暗中模索することになります。
先日こちらで「マーケティングとセールスの違い」について述べました。今回は、よく耳にする「ブランディング」とマーケティングのちがいとはなにか?について説明します。
まず「ブランド」からいきましょう。誤解を恐れずわかりやすく言うなら、ブランドとは「ちがい」です。しかも単なるちがいではなくて「圧倒的なちがい」です。
例えば、時計で考えてみまそふ。CASIOのGショックと、ROLEXのデイトナは、同じ時計だが圧倒的な違いがあります。それぞれに特徴があるのです。
Gショックはアウトドアっぽかったり、「壊れにくい」といった印象があります。ROLEXのデイトナは、ゴージャスな印象ですそれぞれ同じ時計なのに全く印象がちがいますね。この明らかな「ちがい」こそがブランドです。
なぜ、その特徴にわたしたちは気づくのでしょうか?それはCASIOやROLEXが「ちがい」を必死に表現し続けてきたからです。この「ちがい」を表現する原点活動こそが「マーケティング」になります。
努力して、お金をかけてマーケティング活動をしないと、人々は「ちがい」がわかりません。「その他大勢」に埋もれてしまうのです。マーケティング活動は重要になります。
そして、マーケティング活動をがんばり続けるとどうなるでしょうか?ある点まで達すると、マーケティング活動をしなくても、人々は「ちがい」を無意識に認識してくれることがあるのです。
先ほどの、G-SHOCKとロレックス・デイトナのちがいを、わざわざ説明しなくても理解できるように。ベンツとカローラのちがい。ルイヴィトンとシャネルのちがい。ドラクエとスーパーマリオのちがい。獺祭とジャックダニエルのちがいなどなど。人々はわざわざ知ろうとしなくても、「無意識」にちがいを理解しているのです。
実は、ブランディングとは「ちがいを表現しなくても無意識でわかっている状態」にまでもっていく活動のことです。マーケティングだけでも十分に儲かりはしますが、持続性がありません。ただ単純にマーケティング活動だけしていても、無意識レベルまで理解させることは難しいのです。
そこで、「ブランディング」が重要になってきます。ブランディングが成功すると、人々は「無意識」で「ちがい」を理解し、商品や会社を選んでくれるようになります。
かの有名なドラッカーさんは言いました。「マーケティングはセールスを不要にすることである」と。さらに付け加えるとこうなります。「ブランディングはマーケティングを不要にすることである」と。
ブランディングが完結すれば、マーケティングすら要らなくなる世界になります。なぜなら、人々が勝手に思い出してくれるからです。ルイヴィトン、エルメス、ロレックス、アップル、G-SHOCK、ライカなどなど。
「持続的」に儲かるビジネスにしたいなら、「ブランディング」は必須の概念になります。

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