自営業者の資産形成アセットアロケーションは株0:債券&その他100の割合で良い

最近、資産形成に関するアドバイスを求められることが増えてきました。

ファイナンシャルプランナー(AFP)の資格を持っていることは元より、自身、22歳の頃から株式投資などに関わっていること、現在も現役で様々なビジネスや投資に関わることも関係しているからと思われます。

特に会社経営者、起業家、個人事業主などの「自営業」の方からアドバイスを求められることが多いです。

そこで、よくある資産形成のアドバイスをするなら、アセットアロケーション(資産配分)の考え方になるでしょう。

例えば、「株式投資と債券で50%ずつ持ちましょう」「日本だけでなく外国株や外国債券で分散しましょう」など。

確かに一般的にはこれで正解だと思います。

しかし、私は、これらの「株50:債券50」などの「株の割合が高い」ポートフォリオ設定は必ずしも自営業者には当てはまらないと考えています。(中には国際分散すれば株100%でもよいとアドバイスしているものもあります)

なぜでしょうか?

自営業者は本業ですでにリスクをかなり大きめに取っているからです。

いつ時代の流れが変わって事業が傾くかは分かりません。地震などの災害もあるでしょう。銀行が利率をあげたり、資金を貸し出してくれなかったりするかもしれません。取引先が倒産して被害に巻き込まれるかもしれません。優秀な人材の流出もあるかもしれません。

とにかく、「ないないづくし」の状態で、もうそれだけで実はハイリスクな状態を渡り歩いているのです。

ただでさえリスクが高い状態ですから、私は資産配分(アセットアロケーション)の一般的セオリーである「株式投資」はポートフォリオに入れない方がいいと結論づけています。

なぜ、株式投資をポートフォリオに入れないのか?

単純にリスクが高いからです。巷にある書籍では「分散して長期運用すれば、リーマンショックなどの落ち込みがあっても、長い目で見たらプラスになる。」などと書かれています。

確かにこれは会社員や公務員など「安定収入」がある程度見込める場合は当てはまると思います。

ですが、自営業者はいついかなる時にキャッシュが必要になるかわからないのです。

だから、リーマンショックのような極端なマイナスがあったらマズイのです。

もし、保有している株を今すぐ換金しなければならない状況になった時に、大変な損失を確定しなければならなくなります。

しかし、これが株でなく、債券系であれば、株ほどの落ち込みは、基本的には(絶対ではない)理論上ありえません。

ですから、どうしても、本業以外で、資産形成をしたいなら、株式投資は避けて、債券系を多め(当然国際分散)、さらには現物系なども多少持つことです。

これなら逆に本業のリスクをカバーすることができるかもしれません。

リーマンショックのようなことが起きて、日本全体が落ち込んでも、海外債券や現物などでリスクをヘッジできる可能性が高まります。

ということで、結論、一般的なアセットアロケーションである株式をポートポフォリオに加えるのは、自営業者にはあまりオススメできません。本業でリスクを抱えているのに、資産運用でも高めのリスクを負うのは得策ではありません。

もし、自営業者で本業で資産形成を考えるなら、債券系+現物系、その他をオススメします。
もちろん、これとて正解とは言えません。世の中に絶対はないのです。

追伸:一応補足しておきますがビットコインなどの仮想通貨(暗号通貨)をポートフォリオに入れるのは論外です。理由は過去に書いた通りです。
参考になれば幸いです。

レジェンド・オンライン編集部

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